県政・県議会 - 委員会

総務企画委員会質疑答弁を公開します(12/16)

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◎佐藤正幸委員 最初に公共施設等総合管理計画の説明があったんですけど、私10月にも質問しましたけど、これで新たなサービスの低下につながらないようにということだけ、最初に意見表明しておきたいと思います。付託案件の第9号。職員給与条例なんですが、これも人事委員会勧告に基づくもので、10月の委員会で我々の立場を表明しましたけれども、お聞きしたいのは、一般職と同時に知事、副知事の給与条例の改正があって、我々県議の報酬の条例改正も一括して提案してるんですけど、これはやっぱり性格が違うものであって、本来別々の議案として提案すべきではなかったかと思うんですけど、そこら辺の見解だけお尋ねしておきたいと思います。

◎中野俊一総務部次長兼人事課長 今議員御指摘の給与条例の一括提案についての考え方についてなんですけれども、提案している一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例については、一般職の職員に関しては10月に行われた人事委員会勧告に基づき、給与を改定する内容となっております。また、知事、副知事や議員等の特別職の方については、これまでも期末手当について、一般職との均衡という観点から、一般職に準じて改定を行ってきたところでございまして、一般職に準じて給与改定を行うという点においては一般職と共通の内容であることから、別々の議案とせず一括条例として提案をさせていただいているところです。なお、議員報酬等条例の改正については、知事提案議案として一般職の給与条例と一括して提案する旨の依頼を議会のほうから依頼を受けているところです。

◎佐藤正幸委員 今、中間層の疲弊が言われている中で均衡ということではあるようですけれども、ただ、これはなかなか国民の理解は得られないという面はあるのではないかと。本来、別々に提案して賛否を問うべきものではないかと私は思います。次に、議案13号の森林環境税、これは均等課税にした理由を改めてお尋ねしておきたいと思うんです。所得の低い人も高い方も一律500円という、これは少し是正を検討してもいいのではないかと思うんですけど、そこら辺はいかがでしょうか。

◎浜上静夫税務課長 森林環境税を均等課税にした理由でございますけども、いしかわ森林環境税は、公益的機能を有する森林から全ての県民が恩恵を受けているとの認識に立ちまして、森林を県民共有の財産として守り育て、次の世代に健全な姿で引き継いでいくことを目的としまして、平成19年度に導入したものです。水源の涵養や山地災害の防止などの森林の公益的機能は全ての県民があまねく享受していることから、その機能を維持するための費用を県民に広く浅く負担を求めるという趣旨で、県民税の均等割の超過課税方式によりまして、通常の税率に個人については500円、法人については5%を上乗せしまして御負担をいただいて37府県で実施してございます。実施している全ての団体が、本県と同様に県民税均等割の超過課税方式で課税しております。また、今回の延長に当たりましては、いしかわ森林環境基金評価委員会より、引き続き現行の税率により整備することが妥当との最終報告も受けておりまして、引き続き現行の税率の特例措置の5年間延長をお願いしたいというふうに考えているところです。

◎佐藤正幸委員 趣旨はわかるんですけど、所得の低い方も高い方も一律というのはどうなのかと。本来は、やっぱり一般会計の中でやりくりすベきではないかと私は思ってはおります。次に、議案第7号の公立大学法人の中期目標に関して、せっかくの機会なんでお尋ねしたいんですけど、今部長からも説明ありましたように産官学の連携と。私は、産業と学術が連携して協力し合うことは非常に有益ではあると思うんですけど、ただ一方で、弊害の面といいますか、特に大企業の利益追求に大学の研究が追随するような連携は、本来の大学の役割が弱められたり、あるいは研究の成果を秘匿したり、企業との癒着が生まれる可能性も一方ではあるのではないかというふうに思います。そういう点では、特に大学と企業との健全な関係を結ぶためのガイドラインみたいなものが私は必要ではないかなと思うんですけれども、そういったものが今県内の公立大学の中にはあるのかどうかということを含めてお尋ねをしておきたいと思います。

◎綿木浩三総務課長 今、ガイドラインのお話が出ましたけれども、大学におきまして研究活動に係る不正行為ですとか、あるいは研究費の不正使用、こういったことについては、実は平成26年に国が示したガイドラインというものがございます。そのガイドラインを踏まえまして、公立大学法人では組織としての責任体制の確立ですとか倫理教育の実施、疑惑が生じたときの調査手続の方法などを規定で定めまして、不正行為または不正使用の防止体制というものを整備しているところです。規定の中では、企業と連携した研究活動の実施におきましても、大学の教育研究上有意義であり、かつ本来の教育研究に支障を生ずるおそれがないと認められる場合に限り行うことというふうに定められております。このように不正行為あるいは不正使用の防止については、大学としてもさまざまな規定を設けまして対策を講じているところです。県としても今回の第2期中期目標案におきまして、第7、その他業務運営に関する目標というのがございますけれども、その中で不正行為の防止など法令等に基づく教育研究活動及しA大学運営を行うよう盛り込んだところです。第7です。来年度以降もしっかりと法令遵守等に取り組むように指示をすることとしたところです。

◎佐藤正幸委員 わかりました。あと、この計面の、議案の34ページに学生納付金等に関してというところがあるので改めて見てみましたら、,授業料の減免制度は持っているようなんですけど、これはさらに減免制度の拡充、あるいはこの際、給付制奨学金も独自につくってはどうかというふうに思うんですけど、その辺はいかがでしようか。

◎綿木浩三総務課長 これも今回の第2期中期目標案の中で、第2、第3の大学ことでございますけど、教育研究等の質の向上に関する目標の中で、学生の学習意欲や教育効果の向上を図るため、学生の学習環境を適切に整備するということをうたっておりまして、このことは大変重要なことであるというふうに私どもでは考えております。現在、公立大学法人においては規定を設けまして、生活困窮等により学習支援が必要な学生に対しまして授業料の減免を講じているところです。近年は金額、件数ともに増加傾向となっておりまして、平成27年度の実績を申し上げますと、98件、総額で約2,400万円の授業料の減免を行っております。なお、減免に当たりましては学力による基準を設けておりません。家計基準、いわゆる経済条件で全て授業料の減免を行っているということです。また、一定の条件のもと、返還を要しない奨学金については、看護大学においては健康福祉部が所管する看護師等修学資金の活用について学生に周知しておりますし、県立大学では民間等が行っている制度の活用を積極的に学生ヘP Rをしているところです。それから、給付型奨学金制度については国が導人を進めているということでございますので、その議論を注視してまいりたいと考えております。

◎佐藤正幸委員 委員長、時間もう少しよろしいですか。

◎米澤賢司委員長 どうぞ。

◎佐藤正幸委員 いいですか。じゃ、原発のことをお聞きしたいと思います。志賀原発2号機の雨水流入問題についてなんですけど、一般質問でも聞いたんですけど、県はこの問題の公表について連絡基準のⅢだと判断したということだと思うんですけど、私、改めて連絡基準を見てみたんですけど、この連絡基準のⅢのどこの部分に当たるということでⅢにしたのか、そこをまずお尋ねしたいと思います。

◎絈野健治危機管理監 今回の雨水の流入については、連絡区分Ⅲの(3)の「主要な機器等以外の機器の故障」及び(4)の「運転操作・保守作業等の中で起きた過失による事象で、区分Ⅱの(7)に該当しないもの」ということでⅡということにいたしました。

◎佐藤正幸委員 じゃ、(3)と(4)に当たると。しかし、私思うんですけど、公表のあり方の改善が必要というようなことをお話しするんですけど、私、今の区分でも違う対応ができたはずじゃないかと思うんです。例えば連絡区分のI、「直ちに」というところのIなんですけど、この中に、例えば(8)の「その他必要と認める事項が生じたとき」、あるいはBのところで「社会的影響が生ずる又はそのおそれがある事象が発生したとき」、これに当たる重大問題だということで、すぐに9月29日なり10月6日に公表すべきではなかったかという思いを拭い切れないんです、どうしても。それをしなかったのは、県の認識も、それから現地の規制委員会の保安官の認識もやっぱり甘かったんじゃないかと私は思うんですけど、そこはいかがですか。

◎絈野健治危機管理監 議員御案内のとおり、志賀原発の事故、トラブルについては、県、志賀町、北陸電力で締結した安全協定に基づきまして、覚書により連絡基準を運用しております。その覚書につきまして、具体的にどういう事象が連絡区分に当たるかということについては、覚書の別紙と、それから運用基準の運用細則において個別具体的に連絡項目が決まっております。委員御案内のIのAの(8)の「その他必要と認める事項が生じたとき」に当たるのではないかとか、あるいは「社会的影響が生ずる又はそのおそれがある事象が発生したとき」に当たるのではないかとかということでございますけれども、そういった事象については運用細則によって、例えばIのAに当たる事象については「事故、故障等により5%以上の出力変動が生じたときで」あるとか「規定量以上の放射性物質が管理区域内で漏えいしたとき」とか、あるいはIのBに当たる事象については「発電所周辺100キロメートルで震度5弱以上の地震を観測したとき」とか、そういったことで具体的な事象を明記しております。そういう具体的な事象が生じた場合についてはそういう項目に当たるということにしておりますので、今回の場合はそういう事象に当たらないということで、先ほど申しました連絡区分のⅢということで処理いたしました。

◎佐藤正幸委員 では、最後にしますけど、ただ、10月19日の規制委員会の会議で大きな問題になったわけですよね。この大きな問題になったということから言うと、さっき言った細かい話は省略しますけど、IのAの(8)とかBの(2)とか、そういうところに当たる問題じゃないかと思うんですよ。少なくとも、例えば連絡区分のⅡの「運転操作・保守作業等の中で起きた過失による事象で、速やかな連絡の必要があるもの」というところがあるんです。ここに当たるんじゃないかと、規制委員会の事務所での議論からすれば。その疑問が拭えないんですけど、最後、そこだけお尋ねしておきたいと思います。

◎絈野健治危機管理監 繰り返しになりますけれども、連絡区分互の(7)についても、運用細則でこういう項目について連絡区分豆の(7)で連絡するということになっておりますので、そういう項目に該当しないということを我々は確認して連絡区分のⅢにしております。何回も繰り返しになりますけれども、この連絡区分については、発電所で発生した事象の重大性、結果の重大性というもので具体的に決まっております。今回の雨水の流入事象については、発電所の安全機能を失うおそれがあったということです。結果自体は安全機能を失ったということではないので、失うおそれがあったという事象をどこまで、どういう形で連絡区分に盛り込むかということにっいては、安管協でもいろいろ議論がございました。そういったことであるとか、北電の最終報告が国の規制委員会でどういう議論をされるのか、そういったところを検討しながら我々も今後検討してめきたいというふうに考えております。

◎佐藤正幸委員 どうしても私、連絡Ⅲという扱いのようなものであれば、何であれだけ規制委員会の定例会議で重大問題になったのかと。やっぱりそういう認識が甘かったんじゃないかということを、私どうもその疑問を拭い切れません。また機会があったら、これ以上やってもきょうは。終わります。次に私もその中京圏のアクセスの関係で聞きたいことがあるんですけど、新幹線の敦賀駅が在来線の敦賀駅から離れて何か建設されるということなんですけど、この不便性の確保の対策、解決のために考えられたことが何なのかということもお尋ねしておきたいですし、そもそも私、中京圖からのアクセスというか利便性を初めから考えてなかったからこんなことが起こってるんじゃないかという疑問を拭えざるを得ないんですけど、そこはどんなもんなんでしょうか。

◎東高士企画振興部長 敦賀駅におきまして新幹線駅舎と在来線駅舎が離れている理由につきまして鉄道・運輸機構に確認しましたところ、在来線の敦賀駅は前後の線路も含めて大きく湾曲をしているということで、長い直線が必要となる新幹線駅を近づけるには限界があるといったようなことによりまして、在来線駅と新幹線駅が約200メートル離れているということで今計画されているところです。そうお伺いしてございますが、その上で現在、与党においては敦賀駅の新幹線用のホームの下に在来線特急のホームを新設しまして、上下乗りかえということで移動の距離を短くするという乗りかえ利便性の向上策について検討が進められてございます。これは北陸新幹線の建設促進同盟会としても、政府・与党に乗りかえ利便性の向上をということで要望させていただいて御検討いただいているものでございますので、県としましては引き続き与党での御議論を注視してまいりたいと考えているところです。

◎佐藤正幸委員 仮にそういう対策が打たれたとしても、ダイヤ、料金が今より悪くならないかという不安が私あるんです。というのも私、新潟県生まれですので時折JRをつかいますが、金沢から新潟の例で言いますと、新幹線開業前は金沢から新潟の特急がありましたて、新潟の一つ手前の新津というところでおりるんですけど、このとき時間は約3時間30分、特急自由席はたしか7,000円程度だったと思います。新幹線開業になったらどうなったかというと、金沢―上越妙高でおりて約1時間、そこから歩いて5分、上越妙高で在来線乗りかえて、今度は上越妙高から特急で2時間。合計3時間で料金は9,030円なんです。30分短縮したんだけれども、やっぱり乗りかえがあるし、料金も2,000円弱ぐらい上がってるんですよね。しかもダイヤが非常に不便になって、朝早く出なくちゃいけなかったり夜遅く着かなくちゃいけなかったりという、そういう不便が生じてます。同じように、こういう問題が敦賀駅乗りかえで起こらないかというふうに思うんですよね。ですから、そこは料金やダイヤも含めて私は国やJ Rにも強く要望していただきたいというふうに思いますが、部長としての見解をお聞きしておきたいと思います。

◎東高士企画振興部長 今、ダイヤや料金のお話ございましたけれども、長野―金沢間の開業時の場合で見ますと、運賃、料金が発表されたのは開業の約半年前ということでございますし、ダイヤの発表については3か月程度前ということでございますので、金沢―敦賀間の開業時のダイヤ、料金については現時点では公表されていないということで不明です。敦賀開業時について、例えば金沢から大阪ヘ新幹線で敦賀まで行って、敦賀で特急に乗りかえるということになりますれば、金沢―敦賀間が特急から新幹線になりますので所要時間は短縮をされると。ただ、料金が高くなるというような状況になろうかと思われるところです。今後、ルートが正式に決定されてまいりますれば、沿線各県と連携をしまして、まず早期の全線整備と中京圏ヘのアクセスの確保ということで働きかけをさせていただきたいと思ってございますし、J R西に対して利便性の高いダイヤとか低廉な料金について働きかけること、それも含めまして検討させていただきたいというふうに思ってございます。

◎佐藤正幸委員 今の話を聞いてますと、非常に私、住民合意というか関係者の合意が得られないままずっと進んできたことのいろんな矛盾が出てきているような気がするんです。聞くところによると、京都、大阪も何か南回り、北回りとかいうことがあるようで、また何か、今新幹線があるのにまた新幹線つくるという、こんなことで本当にいいのかなという思いもなきにしもあらずだと私は率直に思います。最後に、エネルギー問題でお聞きしたいと思います。最後にします。経済産業省も9日の福島第一原発の賠償や除染、廃炉などの費用が21.5兆円になると。これは2013年時点では11兆円だったのが倍になりました。この21兆円の費用を我々の電気料金とか原発が持ったことのなし噺電力にも負担を求めると。もうここまで来ると、私、原発はコストが安いとかいう論拠は崩れてしまったんではないかというふうに思っております。費用をこういう形で負担させるということについて、部長としてどういうふうなお考えか、そこだけ最後にお聞かせ願いたいと思います。

◎東高士企面振興部長 原子力災害からの福島の復興、再生については、政府のほうで閣議決定もされてございまして、東京電力が福島の再生に正面から向き合うとともに、国が前面に立って賠償や除染、中間貯蔵施設事業など十分な資金的手当てなくしては進まない事業を加速させ,国民の負担を最大限抑制しつつ、電力の安定供給と福島の再生を両立させるということとされているところです。なお、国の有識者会議において、先ほどお話ありましたけれども、福島第一原子力発電所の廃炉や賠償に係る費用について、これまで11兆円とされていたものが21.5兆円かかるという試算を公表されておられますが、その負担方法についても案を示して議論をされているところというふうに承知しているところです。福島の復興、再生については、引き続き国と事業者に前面に立っていただきまして、一日も早い住民の方々の生活再建や地域の再生に向けて除染や損害賠償康どの課題にしっかりと対応していただきまして、その負担については国の有識者会議で議論されているところでございますが、その結論が出れば国から丁寧に説明がなされるべき問題ではないかと考えているところです。

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