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厚生文教委員会 健康福祉部関係(6/28) 質疑答弁を公開します

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◎佐藤正幸委員 まず私、国民健康保険の都道府県化が来年4月から始まることもありまして、少し突っ込んで質問したいんですけれども、すでに厚生労働省が去年の4月に国保運営策定要領というものを発行して、市町等連携会議で意見調査を行うということですでに具体的な議論が始まっていると私は理解しています。大阪府では、この会議が国民健康保険広域化調整会議というふうに呼ばれて、そのものとにワーキングチームがあるようです。府のホームページを見ると、その会議の内容が公開されております。本県では、この市町との連携会議というのが、どんなメンバーで、どんな頻度でこの間行ってきているのか。正式名称はなになのか、そのもとのワーキングチームみたいなものがあるのかどうか。もう少し詳細なところを御答弁願えればと思うんですが、いかがでしょうか。

◎山本陽一健康福祉部長 国民健康保険の都道府県化についての御質問でございます。委員御指摘いただきまして、連携会議でございますが、納付金の算定方法や標準的な保険料の算定方式などについて、県と市町が事務ベースで協議を行う場というものであります。本県では昨年6月に、県とそれから19の市町の国民健康保険の担当の課長などで構成する、石川県国民健康保険運営方針連携会議という名前の会議を設けまして、これまでに数回開催をしてまいりました。また、その下部組織として、市町のまさに実務担当者で構成する作業部会、これを随時開催をし、細部にわたる技術的な課題について、今現在、協議を行っているというところです。

◎佐藤正幸委員 そうすると、かなり具体的な協議がやられているんだろうというふうに思うんですが。じゃ、市町からどんな意見が出されているかというのは、少しお話できる範囲がもしあればお願いいたします。

◎山本陽一健康福祉部長 まずお互いに初めてのことなもので、制度の理解、国が出してこられる通達、ガイドラインの正しい理解に努めるというところがまず、中心になっておりますけれども、そんな中ですが、市町からの意見としましては、市町が保険料を決定するための作業時間を十分に確保してほしいというような意見でありますとか、それから被保険者証と、高齢者の場合、高齢受給証というのがございますけれども、これの一体化など、市町の事務の効率化が何とか図れないだろうかといったような意見が出されているところです。

◎佐藤正幸委員 私も地方議員の人から話を聞くと、例えばこの7月ぐらいに保険料の算定方式が決まらないと、実務的に間に合わないんじゃないかという声など、そういういろんな不安の声が聞こえてくるわけですね。拙速な結論は問題があるとは思うんですけれども、ただ、いったいどんな議論がなされているのかというのが、わからないままでは、また不安が広がるのも事実ではないかなと思うんですね。そこでお聞きしたいのは、例えば、5月に広島県が素案を発表したという報道がありました。広島の場合は保険料が、自治体によって今よりも26%上がるところもある。逆に下がるという自治体もある。しかし、全県的(広島)には今より8.8%程度保険料が上がるという試算が出ているようです。今後、県がそういう国のシステムに基づいて標準保険料率というものを示すようですけれども、この標準保険料率というのは一体どのような形で、県として示すことになるのか、少しその辺のお話をお願いできますでしょうか。

◎山本陽一健康福祉部長 技術的なお尋ねでございますが、標準保険料率というのは、県が国のガイドラインに基づきまして、国民健康保険運営方針の中で定める標準的な保険料の算定方式などに基づいて市町ごとに算定をして提示をすることとされているものです。具体的に標準保険料率というのは、政令で定められる算定方式のうち、例えば仮に標準的な保険料の算定方式を、所得割と均等割と平等割の3方式ミックスでやるというふうに決めた場合には、所得割が所得の何%かとか、均等割で年額何万円かとか、それから平等割が年額何万円といった保険料の率及び、額を示すのが標準保険料率というものです。ただ、いずれにしましても、何度も申し上げていることではございますが、実際の保険料をどのように徴収するかについては、市町は、県が示す標準保険料率を参考にはしていただきながらも、それぞれの地域の実情に応じて、自らの判断で御決定いただくということになっていることを申し添えたいと思います。

◎佐藤正幸委員 ちょっと細かな話になって申し訳ないんですけれども、今の話でも算定の仕方は市町によってばらばらなんですよね。今現在も、例えば所得割という話で、細かいことはいいませんけれども、例えば金沢は8.72%、だけど川北は4.3%ということで、倍ぐらい開きがあります。そこに市町の標準保険料率というのが、どんと出されると、あくまで市町がきめるといっても、さまざまな歪みがでてくるんじゃないかなというふうに私は心配しております。この問題の最後にしますけれども、今、国保会計というのが非常に大変な状況に置かれていると私はおもいます。収支もさまざまだとおもいます。それで一般会計から国保会計に繰り入れをして、なんとか赤字を解消しているところもあるのではないかと思います。その辺の収支の実態は、県としてはどんなふうにつかんでいらっしゃるのか、お伺いいたします。

◎山本陽一健康福祉部長 県内の市町国保における財政収支の状況ですが、27年度決算、直近のものですが、それを見ますと、19市町のうち7市町が一般会計からの法定外繰り入れを行っております。また、同じく27年度において、国保の基金からの繰り入れにより、収支均衡をはかっているのは6市町というころです。

◎佐藤正幸委員 やはりそういう実態があるので、結局今、国はそういう、特に一般会計からの繰り入れをなくせという方向になっているわけですから、これによって保険料が上がらないのかという不安が私にはあります。一般質問でも、県としての財政支援を求めましたけれども、保険料の引き上げにならないように、ぜひ我々も努力したいというふうに思っております。もうひとつ、最後の質問なんですけれども、子どもの医療費の窓口無料について最後に1点だけお聞きします。この間、金沢市内に住むあるお母さんから話を聞いて、私も驚いたので質問するんですけれども、夜、お子さんがあまりにもしんどそうで、意識も朦朧としておったと。夜間の小児救急電話、#8000番、これを押すとつながるということは知っていたそうなんですけれども、このお母さんは、兎にも角にも、子どもをいち早く診てほしいということで、家からも近い、出産もし、カルテもある大病院を受診したということだそうです。救急車も呼べることは知っていたが、あまり大事になっても問題ですし、その勇気もなく。金沢の場合は、大手町に夜間救急診療所があるようなんですが、これも遠いということで、ともかくお子さんをその大病院につれていったところ、紹介状がないということで、5,000円ほど負担がかかるといわれたそうなんです。せっかく窓口無料化の方向に道が開き、金沢の場合は、ワンコインで診てもらえると思っていったところ、紹介状がないという理由で5,000円かかったと。結局当日は支払うことができず、翌日支払ったと、こういうことらしいんですね。ただお母さんからすれば、せめて子どもの救急の場合は、数千円ほどかかる初診料を何とか免除してもらえないだろうかという思いや、あるいは夜間にかかれる医療体制をもっと充実してほしいと、こういう要望があったものですから、その辺、県としてはどんなふうにお考えなのか、最後にお聞きしておきたいと思います。

◎山本陽一健康福祉部長 初診料5,000円かかるというお話のまず前提の整理をさせていただこうと思います。国のほうは、かかりつけ医と大病院といった医療機関の機能分担を進めるという観点から、国民健康保険法を改正しまして、一般病床が500床以上の大病院及び、大学病院などにおいては、紹介状なしで受信した患者から、加算料の徴収を義務化したというところでございまして、本県ではこれを受けまして、県内で該当します、金沢大学附属病院、金沢医療センター、そして平成28年度4月から金沢医科大学病院が、10月から県立中央病院が、加算料の徴収を開始いたしました。ただし、紹介状無しで受診された患者であっても、救急車で搬送されたような患者や、外来受診後そのまま入院となった極めて重篤な患者に対しては、県内の4病院では中央病院も含めまして、加算料の徴収はおこなっておりません。また、電話での問い合わせも含めまして、紹介状なしで受診される患者の方には、加算料がかかりますよということを、書面等も用いながら御説明申し上げますとともに、その加算料のお支払いにどうしてもご理解いただけない患者については、夜間であっても診療している救急告示病院等がございますので、そういったところも紹介させていただいているところです。なお、子どもの医療費助成等については、これは保険適用となる医療費を助成対象としておりまして、近県におきましても、同様な対応をしているということですので、なにとぞ、ひとつ御理解いただきたいなと、こんなふうに思っております。  あわせて、子どもの夜間救急の体制というようなことでございましたが、休日や夜間の小児の急な発熱などの初期救急については、これは関係機関の協力のもと、小児科の開業医などによる、救急当番医制の実施でありますとか、365日夜間の休日夜間急患センターのほか、救急告示病院などで対応するなど、体制の確保に努めてります。そういった体制ができあがっていることを、県でも、ホームページや、乳児検診のときのガイドブックなどで周知に努めているほか、医師会のほうでもそういった情報も流されております。今後とも、市町や医師会とも連携をいたしまして、こうした医療体制が出来上がっていることをしっかりと、情報提供してまいりたいと考えております。

◎佐藤正幸委員 特に大病院の初診料については、厚生労働省の調査でも高すぎて、受診をやめる患者がいるという例も報告されているようですので、せっかくの窓口無料が広がっているときに、それに逆行するようなことにならないように、ぜひ改善の方向に向かうように努力をお願いして、質問を終わりたいと思います。

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