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厚生文教委員会 教育委員会関係(12/15) 質疑答弁を公開します

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◎佐藤正幸委員 この間報告されている教職員の労働時間の実態調査に関して、1点だけなんですけれども。現場の教員の方からこんな話を聞いたので。管理職から残業時間が多くならないように報告せよ、というようなことも、今あるかどうかは別にいたしまして声がありました。具体的には月80時間というのがあるので、例えば79時間55分にしておけとか、あるいは土日の時間外労働は報告しないようにとか、あるいはタイムカードを押した後も残業をしているとか。パソコンで記入するんでしょうかね、終わりとした後にも残業をしているという事態もあるんだというふうなことも聞かれましたので。ただ一方で、教育長のほうも、なるべく性格に報告をと指導しているということも聞いたこともあるんですが、改めて正確な労働時間をきちんと掌握するためにどのような対応をされているのか、お尋ねしておきたいと思います。

◎田中新太郎教育長 佐藤さんには前にもお話させていただいたと思うのですが、まさに教員の多忙化の実態をしっかりと把握する。それを教職員、我々教育委員会、あるいは学校の周辺にいらっしゃる関係者の方々にまず知っていただこう、理解をいただこうということで調査を始めたわけでございます。その際に、たとえばタイムカードみたいに押した時間と帰った時間だけでは、それ以外にもいろいろと教員は活動をしていますので、正確に把握ができないということ。それも私どもの調査は、授業準備などにどれくらいの時間を要したか。校務分掌のような雑務にどれだけの時間を要したか。あるいは部活動にどれだけ要したか。そういったこともきちんと把握、調査をしたいということで調査をしています。タイムカードでは、そういう中身まで出てこないということで、自己申告が一番いいと。その際に、委員おっしゃったように実態をきちんと正直に報告してくれと。今後いろいろ多忙化改善に向けた取り組みを進めていくうえで、継続して調査をし、来年以降の効果の検証、どれだけ減少したということも検証していく中で、ごまかしはいけません、ということは最初からお願いをし、校長等管理職にはきちんとその旨、職員に話をして理解を得てやってくださいと。1回1回パソコンに入力するという業務はふえますが、パソコンは常時1人1台ということですし、昨日は何時から何時まで仕事をし、内訳はこうですよと、入力していただければ、自動的に集計ができるソフトを提供してやっています。そんな中なので、指導は致しますが、過小報告するといずれにっちもさっちも行かなくなりますよ、ということですよね。来年以降も継続して効果も調査していくわけですから、まずは正直にと冒頭からお願いをさせていただいて、理解を得て進めているということで、御理解をいただきたいと思います。

◎佐藤正幸委員 効果の検証をした後も、そこが実態    ないように、教育長、繰り返しおっしゃっているように、抜本的な改善は教員定数の改善、ここが一番不可欠ですので、そこの迫るような対応をぜひしていただきたいというふうに思っております。

 

請願について

 

◎佐藤正幸委員 紹介議員でもありますので、簡潔に何点かお聞きしたいんですけれども。まず49号の特別支援の関係なんですが、これは請願の趣旨は特別支援教育関係の児童生徒数が2008年に2,147人だったのが、10年後の今3,465人、大体1,300人。10年間で1.6倍にふえており、それになかなか追いついていないのではないかとう趣旨だと思います。まず審査意見の中に、特別支援学級の定数が7人学級、しかし8人学級となっているところが15もあるということで、現場の先生から話を聞くと、1学級7人、8人というのは本当に大変だとのことです。これを6人に減らす。あるいは小学校の場合、低学年と高学年にわけて学級編成すべきではないかと。審査意見は県の財政負担を考えたら困難であるというふうにおっしゃいますが、この要求そのものは、非常に切実で真っ当な要求だと思うのですが、財政負担は別にして、この要求そのものについては県としてはどう考えているのかということを今一度お尋ねしておきたいと思います。

◎杉中達夫教職員課長 特別支援学級については、国の基準法と同じく1学級の児童生徒数を8人としておるということでありますけれども。委員御指摘のとおり、県内には7人学級が11学級、8人学級が4学級あることを承知しております。この15校のうち児童生徒が大人数のために特に支援が必要な場合には、市町からの要望を受けて、3校においては授業の補助を行う非常勤講師を派遣しているほか、5校においては特別支援学校の教員が定期的に巡回して、担任と一緒に授業を担当するなどの指導の充実を図っているということです。繰り返しになりますけれども、国による定数措置がない中では特別支援学級の編成基準を引き下げた場合、本県単独予算による教員の任用が必要となりますことから、財政負担を考えると困難であるのではないかと考えております。

◎佐藤正幸委員 では、通級指導学級、これについては、自分の学校に教室がないので他校に通っている子どもが県内では435人、48%、半分ぐらいの子ども達が他校に行っているということも請願者からお聞きしました。担任教員が受け持つ子どもについては、13人ぐらいが適当という国の方向があるようですけれども、県内では37人も担当しているという事例もあるというふうに聞きました。これも財政負担では大変だというようですけれども、通級学級をふやすということ、そのものはこれも本当に切実だというふうに私はおもうんですけれども、その認識だけお尋ねしたいと思います。

◎杉中達夫教職員 通級指導教室についてお答えをいたします。通級指導教室については、平成27年度は54教室あったわけでありますけれども、28年度は58教室、今年度は66教室と年々ふやしてきておるところです。また、通級指導教室で教員1人が担当する児童生徒数については、小中全体の平均は14.7人と今なっております。委員からお話のありました37人が在籍する通級指導教室も現実にはあるわけでありますけれども、通常学級に通う児童が週に1時間から4時間程度、そこへ通室しているものでありまして、個別指導に加えまして、グループ指導によりコミュニケーション力や社会性を育む自立活動を主に実施しておりまして、適切に指導されているものと考えております。通級指導に係る教職員定数は、まさに国において今後10年かけて順次、基礎定数かを予定しているということです。この基準が児童生徒13人に対して教員1人の割合で配置するということでありますので、これが進むことによりまして現在平均で本県では児童生徒数約15人に1人の教員を配置しているということでありますので、教員が増員されることが見込まれますので、今後とも市町の要望を聞きながら国からの定数措置の中で適切に対応していきたいと考えております。

◎佐藤正幸委員 最後に1点だけ。請願50号に関してなんですけれども、これは教員定数をふやすということとの関係で、来年度の予算編成のなかで、文科省が小学校の英語授業がふえるということで、これだけで2,200人ふやしてほしいという要求をだしているはずです。ただ財務省はそれすら認めないというような方向のようですので。ただ、特別国会では文科大臣も、この2,200人増は貫徹するという答弁もあるようでございますので、その辺は、県としては小学校の英語がふえるということについての教員をふやしてほしいという強い要望を出していると思うんですけれども、どんな形で、どんな要望を出しているのか。最後確認も含めてお尋ねしておきたいと思います。

◎田中新太郎教育長 国家予算の重点要望の中で、多忙化も含めて、改善も含めて定数改善を強く求めているところでございますが、今御指摘の2,200人、これはまさに小学校の英語教育の充実ということで、3年生から6年生までで、新学習指導要領が全面実施になりますと年間35時間、授業時数がふえる。当然、先生の数をふやさないと対応できないものですから、来年度の概算要求の中で、文科省は3年間で6,635人、来年度分として2,200人をふやすという概算要求をしているわけです。これは、完全実施が3年後ということでございますから、その時点で6,635人ふやすという要求の根拠について文科省に問い合わせましたとこと、3年生から6年生で35時間ふえたときに、理論計算として何人先生の増が必要か。今よりも先生の負担をふやさないにはという計算をして導いた数字が6,635。ただ、一気に6,635増員はできないものですから、3年かけておこなう。では来年は2,200人がプラスになって楽になるかというと、そうじゃなくて、文科省は英語教育を先行実施しなさいということで、来年度から15時間ていど、英語の時間をふやして各学校で取り組みなさいと。そのたまの指導教材まで用意している状況で、先行してやれという話になっています。もちろん15時間をプラスするのではなくて、総合的な学習の時間をくじって、トータルの時数をふやさずに実施するという方向で調整をしているようですけれども、おそらく市町の教育委員会とか学校によっては、15時間ふやすという市町も出てくるのではないかと思います。もう現実に既にプラスアルファでやっている、英語教育を充実してやっているところもたくさんわるわけですから、そんな状況の中です。ですから、来年2,200人ふえれば、もしそういう対応をしている市町なり学校が出てきたときに、その分、対応が少しできるかなというふうに今思っています。これについては、先日、県政懇談会で自民党の国会議員の皆さんとの話の中で、馳代議士からもお話があったので、私から、これは多忙化改善のためではなくて、負担増を抑えるための定数増だから、ぜひお願いしますというお願いもさせていただきました。国の動きを私どもも関心を持ってみているところです。

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